強東風の日

  

 
 東風(こち)は春先に東から入ってくる暖かみのある風。冬の終わりと春の到来を告げる風でもある。故事成語の『馬耳東風』の「とうふう」も、この「東風(こち)」のことである。
 
 
      
 
        
 

 
 散った山茶花の花弁が、別の一輪の上に落ちていた。それは、仲間が地に這うことをなんとか防いだようにも見えた。
 
 
 
 山茶花は朋をひとひら抱きけり    《錘蓮》