SANYO Xacti C6


[(前略)写真を撮るノケモノ - C6]
 
 型番としてはDMX-C6とするのが正式らしい。
 SL300Rは購入当初にはブログで使う写真を撮るなどしていたものの(ちなみにその頃のブログは消失しており、現在Web上には存在しない)、やがてブログを停止し、それどころか俺自身が停止したような長い期間に入ったため、それ以前のLumix F7のように、部屋の片隅に放り出されることになった。当時まだ、俺は写真のおもしろさに触れてはいなかったのだ。
 
 また3年ほど時間を経て、今度は、「写真が撮りたい」ではなく、単に「デジカメが欲しい」という欲求から、このXacti C6を選んだ。つまるところまたしても、
 
 
    ぐりっ
 
 
 がやりたかったのだ。
 購入時期は2006年の8月くらいだったようだ。記憶は曖昧だが、このデジカメで撮影した最も最初の頃の画像のExifを読むとその頃になっている。エントリ冒頭の電柱の写真が、探せる限りで最も古い写真だった。日記日付もこの日に合わせてある。
 なんで電柱など撮っていたかというと、ここで『行き止まり』だったのが目を惹いたからである。
 
 

 しかし、物欲が先に立った購入だったために、まだ今のように、毎日写真を撮って歩くというようなことはなかった。購入後半年ほどは、たまに持ち出して散歩のお供にするという程度の使い方だったようだ。
 2007年になる頃に、最初はYahoo!ブログで、その後は[写真俳句ブログ]にて『写真俳句』というものをやりだしたのだが([世界の対岸で俳句を詠むノケモノ]参照)、これによって、それ以前よりもぐっとデジカメの使用頻度が上がったと記憶している。
 
 

 決定的な転機は、2007年の初夏に訪れた。ストリートライブの写真を撮り、それを本ブログ(d:id:plummet)で紹介するようになったことだ。
 このことを通じて、俺は写真を撮ることの楽しさを知っていった。
 だがそれは同時に、コンパクト型デジカメ(イメージセンサーが1/1.8〜1/2.5などの小さいサイズで、レンズ一体型のデジカメ)の機能的限界を知ることでもあった。ストリートライブというのは、光のある昼よりも、むしろ夜の方が本番なのである。ところがコンデジのレンズやセンサー、高感度耐性などの性能は、そうした夜の暗い中で、動きのあるミュージシャンやパフォーマーの姿を撮影するということは不可能に近かった。
 いや、フラッシュを焚けばいいことなのだが、それはしたくなかった。フラッシュはあからさまに、パフォーマーにとっては邪魔であるからだ。撮影させてもらうというのに、邪魔をするなどは言語道断である。
 それ故に、このXacti C6から、高級タイプのコンデジ(レンズやセンサーの性能が通常のコンデジよりも高いタイプ)か、廉価なデジタル一眼レフへの移行を考えるようになったのだった。
 皮肉というかなんというか。ようやくC6を使って本格的に撮り始めた矢先に、C6ではまったく力不足、という事態に陥ったのだった。